高齢者の介護とQOLについて

高齢者の介護の仕事をするうえで重要になるのが、介護をされる人の快適な暮らしを考慮することです。近年、介護の世界でキーワードとなっているのがQOLという考え方です。クオリティ・オブ・ライフという意味を表すこの単語は介護を仕事とする人にとっても、大きな意味を持っています。介護をされる高齢者が身体的な痛みを日常的に持っている場合には、このQOLという考え方と介護の仕事ではよく問題となっています。寝たきりの状態の高齢者でも継続的に痛みが発生するような状態では十分に休息をとることができず、生活が困難なものになりがちな現状にある場合が多いのです。

このような高齢者をサポートするのが介護の仕事でもありますが、問題となるのが痛みをとりのぞくことは介護をする人には困難な場合も多いことです。医師とは異なり、日常生活の補助をするのが主な仕事である介護士は、必ずしも高齢者の体の痛みを軽減できるとは限りませんが、大切なのは少しでも高齢者の痛みを和らげるための努力なのです。ベッドの上で体を移動させるような場合でも、体の特定の部分に痛みを持っている人の場合には、注意をすることで痛みを軽減できる場合があります。大切なのは介護をされる高齢者としっかりコミュニケーションをとりながら、気持ちのこもった介護をこころがけることです。ちょっとした配慮で痛みを少しでも軽減することができれば、介護を受ける高齢者の負担も軽くなるので、より快適に暮らすことができ、質の高いQOLを確保できます。