施設を利用している高齢者のQOLを上げる方法

QOLとは生活の質という意味があり、QOLは生きていく上での満足度を表す指標の一つです。要介護者は、体の機能が低下することで、当たり前のようにできていたことができなくなってしまうことがあります。そうするとQOLが低くなってしまい、生きているのが楽しくないと感じてしまう人もいるでしょう。以前は要介護者が望むことを介護士が何でもしてあげるというやり方が良しとされていましたが、本人たちが自分でできることまで介護士が代わりにやってしまうと、急速な運動能力の低下や健康状態の悪化を招くことに繋がります。高齢者が介護施設を利用することでどんどん元気や生きる気力を無くすということだけは避けなければなりません。現在では、高齢者ができることは自分でする、QOLを上げる介護が主流となってきているのです。

QOLを上げるためには、その人がどんなことを楽しみにしているのか、幸せとするのか考える必要があります。高齢者に人気の趣味・娯楽に旅行というのがあります。しかし、要介護になったら旅行なんて無理だと諦めてしまう人も少なくありません。生活リハビリを行うことで、体の機能が回復し、旅行などのできないと思っていたことができるようになり、それが生きる活力になる場合もあります。また、何かを作ったり、高齢になっても自分の出来る範囲の仕事をしたいと思ったりする人もいます。その人が何を生きがいとしているのか理解し、目標を達成できるように介護士がサポートしてあげることが、その人のQOLを上げることに繋がるでしょう。